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 <どっどど どどうど どどうど どどう/青いくるみも吹きとばせ/すっぱいかりんも吹きとばせ/どっどど どどうど どどうど どどう> 宮沢賢治の『風の又三郎』は新学期の9月1日に村の小さな小学校に転校してきた三郎が、また転校で去るまでの12日間の物語である。

 三郎は行く先々で風を巻き起こす。1年生から6年生までが1クラスの複式学級で、一緒に遊んだ級友たちの心に「二百十日で来たのだな。」「あいづは風の又三郎だったな。」という思い出と三郎の口ずさんだ冒頭の歌の響きを残して去っていった。

 きょうは立春から数えて210日目。ちょうど稲の開花期で、台風シーズンとぶつかる。昔から秋の台風は大型化しやすいと言われ、農家では厄日として警戒してきた。

 このごろは「防災の日」としてもよく知られるようになった。都会でも災害への備えを忘れないように地震や火災対策訓練など、さまざまな防災行事が行われる。

 加えて、今年は内閣府の分析で、長期の休み明け前後に18歳以下の子供の自殺が多い傾向が分かったばかり。過去約40年の統計分析から、夏休み明けの9月1日が131人で最も多く、4月11日の99人、同月8日の95人と続いたあと、1日の前後9月2日94人、8月31日92人と続く。

 夏休みの解放感から学校中心の生活に戻っていく過程で、何がそうさせるのかは分かっていない。大人はさらに注意深く見守るしかない。