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「絵日記に残りし頁夏休」(稲畑汀子)。…


 「絵日記に残りし頁夏休」(稲畑汀子)。真夏の日差しの中で歩いていると、汗でシャツが重く感じることがある。そんな時には、しばしの涼を求めて喫茶店に避難する。

 コーヒーを頼む時に、アイスかホットかで迷う。普通は迷わずにアイスを注文。だが、店の気温によっては、この選択を後悔することがある。クーラーでギンギンに冷やしていることがあるからだ。

 最初は冷えていくのが爽快でいいのだが、やがて薄着のせいもあって肌寒くなり、しまいには全身が震えるほどになってしまう。そうなると、のんびりと本を読む気分になれないし、アイスコーヒーも受け付けなくなる。

 長居は無用とばかり、入ってきてそんなに時間がたたない店を出てしまう。まるで冷蔵庫から出し入れされる食品のような気分だ。健康にも良くない感じがする。

 そろそろ子供たちにとっては、長い夏休みが終わる時期。花火が夜空に美しい模様を描いて消えていくように、この時期は誰でも名残惜しく寂しい気分になるのではないか。夏休みを迎えた当初は、あれもしよう、これもしようとわくわくする。それが線香花火のように萎(しぼ)んでくる気分。

 物事には始まりがあり、終わりがある。当たり前のことながら、そのことに実際に直面すると狼狽(ろうばい)したりする。「後悔先に立たず」ではないが、やり残した宿題などは今から地道にやるしかない。夏休みにも終わりがあるのだから。