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【上昇気流】衆院選の投票日、東京の神宮球場では、東京六大学野球の早慶戦が行われた。


2季連続39度目の優勝を決め、選手に胴上げされる慶大の堀井哲也監督=31日、神宮球場

2季連続39度目の優勝を決め、選手に胴上げされる慶大の堀井哲也監督=31日、神宮球場

 衆院選の投票日、東京の神宮球場では、東京六大学野球の早慶戦が行われた。優勝を懸けた伝統の一戦は3対3の引き分けで、慶応が春秋連覇で39度目の優勝を決めた。テレビの中継を観(み)たが、実にいい試合で得るところが多かった。

 7回に早稲田に追い付いた慶応。引き分けでも勝率で早稲田を上回り優勝が決まる。しかし、下手に守りの姿勢に入ると墓穴を掘る。最後まで粘りを見せる早稲田を、慶応・堀井哲也監督は積極的な投手交代で振り切った。

 圧巻は9回橋本達弥投手のピッチング。得点圏に走者を出しながらも得意のフォークを主体に「攻め」のピッチングで早稲田打線を抑えた。解説者は「攻めの守り」と評したが、なるほどと思った。

 少し話が飛躍するようだが、国の守りも同じではないか。「専守防衛」というのは、まさに「守りの守り」であり、最も下手な守り方。これに対し「敵基地攻撃能力」保持などが「攻めの守り」だ。「守り」と「攻め」を単純に2分していては、国の安全は覚束(おぼつか)ない。

 中継には、今季で選手生活を終えた日本ハム、早大OBの斎藤佑樹さんが、ゲストとして出演。斎藤さんにとっては解説者デビュー戦だ。早慶両チームの健闘を讃(たた)えて「第二の人生に進むためにもこの試合を見られて本当に勉強になりました。久しぶりの早慶戦は最高でした」と話した。

 その爽やかな話しぶりに、「ハンカチ王子」はやはり何かを「持っている」と感じさせられた。