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高級寿司ネタのクロマグロは、資源保護のため漁獲規制が行われている。


クロマグロ

採捕が禁止されていなかった5年前、伊豆諸島の大島沖で小型クロマグロを釣り上げた釣り人=2016年11月(釣り人提供)

 高級寿司(すし)ネタのクロマグロは、資源保護のため漁獲規制が行われている。これが遊漁船やプレジャーボートでの釣りにも適用されることになった。6月から30㌔以下の小型の釣りが禁止されていたが、8月下旬から来年5月末まで大型を含め全面禁止となった。

日本周辺のクロマグロは、水産庁が漁獲可能量(TAC)を総枠約1万㌧に定めている。釣り人用には20㌧の仮の枠が設けられていたが、既にそれに達してしまった。

クロマグロ釣りでは、俳優の故松方弘樹さんが有名で、山口県萩市の見島や沖縄県石垣島で350㌔を超す大物を釣り上げて話題になった。一方、青森県大間などでは、マグロ漁師が漁獲規制で釣りができないのを尻目に、一般の釣り人が大物のクロマグロを釣るようなことも起きていた。

全面禁止で今度は釣り人側に不満がくすぶりそうだが、この問題で水産庁とも話し合ってきた釣り振興団体のスタッフによると、概(おおむ)ね釣り人側も漁師と同様に資源保護への責任を果たしていくべきとの考えだ。

アラスカなどでは、釣ってキープしてもいい魚の数など魚種ごとに細かく決められている。これまで日本の釣り人は資源保護への意識が薄かったが、今回の規制が意識を変えるきっかけになればいい。

松方さんが最後にクロマグロの大物を釣ったのは石垣島だった。見島で大物が釣れなくなったため転戦したのだ。松方さんも、クロマグロの資源減少を心配していたという。