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自転車はエコで健康的で手軽な乗り物であるが…


 自転車はエコで健康的で手軽な乗り物であるが、時どき「歩道は車道寄りを徐行」というわきまえもなく乱暴に歩行者をすり抜けて行くのを見て「危ないッ!」と思ったりすることがある。歩道上の事故では無かったが、明白なルール違反が招いた自転車事故死に高額な賠償判決である。

 東京地裁は先月28日、横断歩道上で脇見運転した信号無視のスポーツタイプ自転車にはねられ死亡した女性(当時75歳)の遺族が起こした訴訟の判決で、加害者の会社員男性(46)に4700万円余の賠償を命じた。判決は自動車事故死の場合と同様に賠償額を算定した。

 自転車による事故では、神戸地裁が昨年7月、小学生の自転車にはねられた女性が寝たきりの状態になった事故で、母親の保護責任を認め9500万円の賠償支払いを命じたケースが印象に残る。

 毎年5件前後起きている死亡事故の他にも重大事故はあり、賠償額も高額化している。自転車だからといって軽く見られない。時には凶器になり得ることを自覚し、交通ルールとモラルをしっかり順守すること。

 子供にも、自転車に乗る時の心構えを説き聞かせることが世のため身のためである。さて、昨年1年間の交通事故死者は4373人。前年比38人(0・9%)という微減で、辛うじて13年連続減を果たした。

 今年は1月末までの交通死が355人と、昨年同期比で10人増。14年連続減に向かってスタートから早くも躓(つまず)いた。