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事業者間で不利益にならないよう生産数や…


 事業者間で不利益にならないよう生産数や販売価格を調整するカルテルは、独占禁止法によって禁止されているが、これを人工知能(AI)が仕掛けた場合どうなるか? 公正取引委員会は報告書で、やはり独禁法違反になる恐れがあるとした。

 公取委の報告は企業に対する警告書だ。欧州では実際、競争法違反に問われた事例もあり、複数の旅行会社のオンライン予約で割引率を最大3%に制限するようシステムが改修されたという。

 しかし、話はそれほど単純でもないようだ。人工知能と言われるゆえんだが、自立していて、AI内部で情報がどう処理されているのか外からはよく分からない。

 例えば、AI搭載の自動運転車で人身事故が起きた時の責任主体は? 以前から問われてきたが、法的議論は進んでいない。自動運転の開発が一気に進まない理由はその辺りにあるとも言われる。

 また深層学習という画像認識のAIが進歩し、がんの診断など医療に利用されている。今のところ医師の判断が優先的だが、AIの能力がもっと向上してくるとどうなるか。所見が間違っていた場合、開発者の責任はどうなるのか。

 日本では産業ロボットについて先駆的な開発を進め、うまく産業社会に馴染(なじ)ませた実績がある。欧米ではカルテル問題を含め、AI絡みのトラブルが少なくない。わが国独自の開発方向を見定めて進めれば、AI研究の主流を作り上げることができるのではないか。 事業者間で不利益にならないよう生産数や販売価格を調整するカルテルは、独占禁止法によって禁止されているが、これを人工知能(AI)が仕掛けた場合どうなるか? 公正取引委員会は報告書で、やはり独禁法違反になる恐れがあるとした。

 公取委の報告は企業に対する警告書だ。欧州では実際、競争法違反に問われた事例もあり、複数の旅行会社のオンライン予約で割引率を最大3%に制限するようシステムが改修されたという。

 しかし、話はそれほど単純でもないようだ。人工知能と言われるゆえんだが、自立していて、AI内部で情報がどう処理されているのか外からはよく分からない。

 例えば、AI搭載の自動運転車で人身事故が起きた時の責任主体は? 以前から問われてきたが、法的議論は進んでいない。自動運転の開発が一気に進まない理由はその辺りにあるとも言われる。

 また深層学習という画像認識のAIが進歩し、がんの診断など医療に利用されている。今のところ医師の判断が優先的だが、AIの能力がもっと向上してくるとどうなるか。所見が間違っていた場合、開発者の責任はどうなるのか。

 日本では産業ロボットについて先駆的な開発を進め、うまく産業社会に馴染(なじ)ませた実績がある。欧米ではカルテル問題を含め、AI絡みのトラブルが少なくない。わが国独自の開発方向を見定めて進めれば、AI研究の主流を作り上げることができるのではないか。