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ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は…


 ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は、アマゾン熱帯雨林の消失面積が今年7月までの1年間で、過去12年で最悪の1万1088平方㌔㍍に達したと発表した。小紙の綾村悟サンパウロ特派員が伝えている。

 前年比で9・5%増加しており、1年間で秋田県の面積(1万1612平方㌔㍍)に相当する森林が失われたことになる。しかし、当局の警戒心は低い。

 森林伐採、焼き畑などによる被害の実相は、公害における発生源と被害の因果関係と異なり、すぐには見えてこない。ある段階に至って、種の絶滅や異常気象など地球レベルの変化が明らかになると言われる。

 そう見ると、以前から問題になってきた東南アジア、特にインドネシアのジャワ島やバリ島の森林消失の弊は顕在化しており、既に後戻りできないほどなのかどうか心配だ。

 当地では樹木の数が減り続け、蒸発する水量が少なくなったため、まとまった雲の一団ができにくく、不安定でばらつきのある気象状況が慢性化している。ゲリラ豪雨や旱魃(かんばつ)などが頻発し、周辺海域に異常が起きており、それが日本列島各地の想定外の豪雨としても現れている。こう指摘する専門家は少なくない。

 インドネシアで約20年、植林活動を続ける宮崎林司・NPO法人アジア植林友好協会理事長は「森林伐採問題への対応なしに気候変動問題の解決はあり得ない」と。国家を超え連帯し、地道に植林活動を実践していくことが必要だ。