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緊急事態宣言によってにぎやかだった商店街…


 緊急事態宣言によってにぎやかだった商店街の扉が下りてから、最初は街の様子が奇妙な印象だったことを覚えている。ゴーストタウンと化したような静かな道には、マスクをした人が忙しそうに歩いているばかりだった。

 それは電車に乗っても変わらず、車両では数少ない乗客がスマートフォンを見て指を動かしているだけ。時々、大声で話している人を見掛けると気になってしまうほど。

 そんな街の姿にも、このところ慣れてきてしまった気がする。戦時中のような、といっても気流子は戦後世代なのだが、そうした状況を思い浮かべてしまう。

 こうした奇妙な静けさは、東日本大震災の時のことを思い出させるが、非常事態であっても、新型コロナウイルスの場合は、まだ未来が見えていない不安がある。

 「ステイホーム」で外出を控えるのが基本。だが、何をしていいか手持ちぶさたで、独身者や、子供のいる家庭、夫婦のみの家庭などケース・バイ・ケースだろう。かつて「亭主元気で留守がいい」というCMが流行したことを思い出す。

 人ごとのように書いているが、これは気流子にとっても事情は変わらない。短い期間であれば忍耐すればいいのだが、今回は長期戦になりそうで、しかも連休中である。否(いや)が応でも、夫婦で会話が増えてくる。テレビ番組の感想なども話し合うようになった。その意味では、夫婦が向き合う機会ともなっている。それがわずかな救いでもある。