世界日報 Web版

東京五輪の聖火採火式がいよいよ来月12日…


 東京五輪の聖火採火式がいよいよ来月12日、ギリシャのオリンピアで行われる。古式にのっとり火がともされたトーチは、前回リオデジャネイロ五輪の射撃で金メダルを獲得したギリシャの女子選手から、2004年アテネ五輪の女子マラソン金メダリスト、野口みずきさんに引き継がれる。

 日本人最初の聖火ランナーを務める野口さんが、ギリシャを訪ねるのは五輪以来。「私は三重県伊勢市出身で、実家が伊勢神宮の外宮に近い。ギリシャは神々の国だから、どこかに『神のつながり』があるのかも」と、時事通信のインタビューで語っている。

 アテネ五輪のマラソンコースは、紀元前490年マラトンの戦いの戦勝を報告するためにピリッピデスがマラトンからアテネまで走ったのとほぼ同じコース。気流子も開幕前にバスで往復したが、アテネに近づく辺りはけっこう高低差があった。野口さんは坂道での強さを発揮し勝利を手にした。

 マラトンの古戦場には戦いにちなむ大きな塚がある。野口さんは競技の行われる朝、この塚を訪ねてお祈りをしたという。古代ギリシャの戦士たちが野口さんの背中を押したのかもしれない。

 連覇を狙った北京五輪は、練習中に負傷して出場を辞退。開催地との相性のようなものがあるのだろうかと考えさせられた。

 今度の五輪はホームでの開催で、これ以上の相性はない。新型コロナウイルスも収束させ、内外の選手たちが競技に集中できる環境を整えたい。