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神殿崩壊日の祈り


地球だより

 イスラエルでは7月22日、ユダヤ暦のアブ月9日(テイシャ・ベ・アブ)で、神殿崩壊日だった。

 ユダヤ人は過去、エルサレムに二つの神殿を建設しているが、いずれも同じ日に崩壊したと言われている。

 古代イスラエルの王ソロモンが紀元前10世紀に建造したソロモン神殿(第1神殿)は、紀元前586年に新バビロニア王国の侵略を受けて完全に破壊された。

 バビロン捕囚から帰還したユダヤ人たちが紀元前515年ごろにゼルバベルの指導の下に再建した神殿(ゼルバベル神殿)は、紀元前198年、シリアのアンティオコス4世エピファネスにより汚され、荒廃状態にあった。しかし、紀元前164年にマカバイをリーダーとした反乱軍がシリア軍を撃退し、神殿を奪還。その後、紀元前19年にヘロデ大王が神殿の拡張工事を始めた(ヘロデ神殿)。

 このゼルバベルとヘロデの神殿を併せて第2神殿と呼ばれ、この神殿は紀元70年、ローマ軍によって破壊された。

 破壊を免れた第2神殿の外壁の一部がユダヤ人が西の壁と呼ぶ「嘆きの壁」である。

 ユダヤ教徒たちはこの日、24時間断食し、水も飲まなければシャワーも浴びないという。

 嘆きの壁の前では、多くのユダヤ教徒が旧約聖書のエレミヤ書を朗読し、壁に向かって祈りをささげている。何を祈っているのだろう。第3神殿の再建か、メシアの降臨か。

(M)