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フランスで健康食ブーム


地球だより

 フランスでの健康への関心は強まる一方のようだ。パリの自然食品店に足を運ぶ人々は年々増え続け、今では普通のスーパーでも有機野菜や、化学調味料を使用しない加工食品などを扱うコーナーが拡大する一方だ。

ワインの名産地ブルゴーニュやボルドーでも、オーガニックワインを手掛けるワイン生産者が増え続けている。米カリフォルニアやオーストラリア、チリのワインに押されがちなフランスワインだが、オーガニックワインに活路を見いだす生産者は多い。

パリ郊外ブーローニュに接して流れるセーヌ川に浮かぶセガン島に2011年、オーガニック食材にこだわるレストラン、レ・グランド・ターブルがオープンした。セガン島はルノー工場跡地で、その再利用をめぐり、長年議論が繰り返されてきた広大な土地だ。

今、このセガン島に展開されるエコ・プロジェクトの一環として、オーガニック食材を扱うレストランとしてオープンし、注目を集めた。話を聞いて他のヨーロッパ諸国や米国からも健康志向の人々が、モダンな建物の同レストランを訪れている。ベジタリアン料理もあり、洗練された料理が人気を博している。

パリ中にオーガニック食材にこだわるレストランは増えている。それも客は日本のように女性中心ではない。男性客も多い。ちょうどセガン島の川の対岸に住む40歳の友人ミカエルさんも、そんなオーガニック派の一人だ。彼はトライアスロンを趣味とし、まったく無駄な肉が体についていない健康な生活を送っている。

彼は、バカンスで旅に出ても可能な限り、オーガニック食材を扱うレストランで食事をし、ワインもオーガニックと決めている。彼は今年の春、京都を訪れ、天竜寺で精進料理を食し「あれは究極の芸術的ベジタリアン料理」と称賛していた。

今は600件に上る日本料理店が存在するパリだが、その理由も日本料理が健康にいいというのが最大の理由だ。最近ではフランスにはない日本スタイルの弁当を扱うフランス人が経営する店もある。フランス人の健康志向はこれからも続きそうだ。

(M)