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W杯後の心配


地球だより

 ワールドカップ(W杯)、ブラジル大会は決勝トーナメントに入り、緊張感のある好ゲームが続いている。ファン・フェスタ会場や、バー、レストランなど、各地で見るブラジルのサッカーファンの姿は、予選では余裕すらうかがえるものだったが、決勝トーナメントでは観戦にかける意気込みも違い、先日のチリとの8強入りを決める試合では文字通り街中の通りから人影が消えた。

 ブラジルの各都市に設けられたファン・フェスタ会場では、祈るように見入るブラジル人の姿も。延長戦後のPKでようやく試合が決まった後、崩れ落ちて涙するブラジルのエース・ネイマールと一緒に涙を流したファンも少なくなかった。

 次のコロンビアとの試合は、南米の最強チーム同士が激突する屈指の好カードとなる。試合の内容も楽しみだが、同時にスタジアムの内外でのブラジルのサッカーファンの反応も見逃せない。

 一方、W杯で盛り上がるファンとは別に、複雑な胸の内を抱えた人も少なくない。先日、W杯の試合招致に失敗した地方都市を訪問した折、市中の商店経営者などに「W杯効果」を聞いた。業種にもよるが、決して芳しいものとは言えず、早くW杯が終わって市中に人が戻って欲しいと訴える経営者さえみかけられた。

 招致に成功した都市においても、W杯後に、巨額な資金をかけたスタジアムの維持や未だ建設途中のインフラの整備など、「W杯後」を不安視する声も決して少なくない。

(S)