「私は歴史法廷で罪を自白する」――。こう明言したのは、第2次高市早苗改造内閣で復興相に抜擢(ばってき)された細野豪(ごう)志(し)氏だ(『東電福島原発事故 自己調査報告』徳間書店)。故中曽根康弘首相は「政治家は歴史法廷の被告人だ」(『自省録』新潮社)と語っているが、現職中に罪を自白した政治家は他に記憶がない

東京電力福島第1原発事故は民主党の菅直人政権時の2011年3月に発生した。その後、原発事故収束担当相に就任したのが、同党幹部を歴任した細野氏だった
原発事故を検証した福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)は翌年2月、第三者の目から、原発事故の原因は「電源喪失」だが、事故後の混乱の原因は「司令塔喪失」だとし、首相官邸の初動対応が「場当たり的で泥縄的」「過剰介入」でほとんど有効でなかったと断じた
細野氏はその後、民主党の後継政党である民進党を離党し、社会学者の開沼博氏と事故発生時の当事者らを訪ね、まとめたのが前掲の『自己調査報告』だ
その中で開沼氏は原発事故直後、あらゆる場所で解決すべき課題が目の前に山積し、タイムリミットが迫り来る中、「味方と敵」が区分され、「ことを進めていく姿勢が社会の細部にまで求められた」とし、政治家に結果に責任を持つ「責任倫理」を強く求めている
高市内閣も「政策遂行」の結果責任が問われる。細野氏はリベンジできるだろうか。歴史法廷で罪を自白するような事態は二度とあってはならない。







