2016年と今回の熊本地震を経験した地元の60歳代男性が、テレビ局のリポーターからマイクを向けられ「気が動転し足が動かなかった。死ぬかと思った」。別の男性も「いやあ、恐ろしかった。今回の揺れの方が大きかったのでは……」

前回の地震後、ある地球科学者が「すべての地震は新しい経験である」と話していたが、まったくその通りだ。地震の恐怖が改めて伝わってきた
この地域には日奈久断層帯が走る。「前回の地震は北側で、今回はそのやや南側で発生した横ずれ型の地震。日奈久断層帯に『割れ残り』があり、エネルギーが蓄積していた」と、地震学者らは口をそろえる
揺れを計測し、断層の在り方で地震の原因を究明する今日の「地震学」。地震の説明としてはそれで十分なのかもしれないが、「地震計が振れるまで地震の発生が分からない」のでは何のための研究かという気もする。数日、数時間以内に起きるという直前予知の情報がやはり欲しい
それが分かれば、一般家庭や事業所などの早期避難だけでなく、ライフラインや重要インフラ拠点の一時強化、維持なども可能となり、被害規模を抑えることで救援活動の在り方も相当違ってくるだろう
熊本地震と同様なのが首都直下地震で「今後30年の間に起こる確率は70%」というのが政府見解。あす起きるかもしれないし、10年先、極端に言えば100年先かも分からない。従来の地震学の方法論を超えた直前予知のための方策を真剣に探るべきだ。






