静岡県の鈴木康友知事がリニア中央新幹線の静岡工区での着工を容認した。川勝平太前知事の反対で停滞したリニア新幹線が開業へ動きだす

開業すれば東京・品川から名古屋まで最短40分、大阪までは1時間7分となる。大地震の発生などで東海道新幹線が不通になった時の代替ルートが確保される。さらに東京・名古屋・大阪の三大都市が結び付き、沿線人口約6600万人の巨大経済圏が出現することになる
まさに災害対策も見据えた国家プロジェクトだ。名古屋までのルートで静岡以外に通過する神奈川、山梨、長野、岐阜の県知事は、県民が受ける利益、不利益だけでなく、国家的な事業という観点で容認してきたに違いない
そういう意識が川勝氏には決定的に欠けていたように思われる。静岡県内の工区は南アルプスのトンネル約8.9キロで最も短いが、1人だけ反対しているのだから、いやが上にも注目される。これが川勝氏のほとんど唯一の自己アピールの材料になっていった
JR東海は24年3月、当初予定していた品川-名古屋間の27年開業を断念。その約2カ月後の県知事選で着工容認を掲げる鈴木氏が当選し、ようやくトンネルの先が見えてきた
しかし、川勝氏は着工を遅らせるという負の遺産しか残さなかったのかといえば、必ずしもそうではないだろう。大井川の水資源など環境への影響は最小限に抑えることが明確な課題として示された。それらの課題をクリアし、一日も早く開業の日を迎えたい。






