トップコラム欧州の熱波、日本の豪雨【上昇気流】

欧州の熱波、日本の豪雨【上昇気流】

 欧州を熱波が襲い、深刻な影響を与えている。仏南西部ピソで6月23日、観測史上最高の44・3度を記録。熱波は徐々に東に移動し、ドイツ東部では28日、41・7度に達し、3日連続で史上最高気温を更新した

記録的な熱波が続くフランス・パリの運河沿いで涼を取る人々(2026年6月26日フランス・パリ EPA=時事)
記録的な熱波が続くフランス・パリの運河沿いで涼を取る人々(2026年6月26日フランス・パリ EPA=時事)

 冷涼な季節の長い欧州では、エアコンの設置された建物は少ない。小紙の安倍雅信パリ特派員によると、セーヌ川や運河で多数の市民が飛び込む姿が見られ、水難事故も全土で多発している。医療機関は熱中症の患者で飽和状態になったという

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、21日から1週間の死者数が、例年と比べ1300人以上多かったとし、「欧州は世界平均の2倍の速度で気温が上昇している」と警告した

 気になるのは、この異常気象は温暖化によるとし、「『一世代に一度』とされてきた熱波の現象が、今ではほぼ毎年発生するようになっている」と述べたことだ。そうなるとエアコンの普及が急務だ

 しかし、事はそう簡単ではない。エアコンの普及率が20%と特に低いフランスだが、パリなどは美しい景観を守るためにエアコン設置には厳しいルールがある。景観を保ちながら設置する方法を考えないといけないだろう

 南太平洋の島々の海面水位上昇、カスピ海の水位の低下、日本の夏の高温と豪雨。温暖化による影響は世界各地で表れ方が異なり、それぞれの対策を講じなければならない。一方で地球全体の課題である温室効果ガス排出削減に真剣に取り組む必要がある。

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