ポーランド政府は2022年に、ロシアによる安全保障上の脅威に対抗するため、全国約1万8000の学校で「安全のための教育」プログラムを開始し、武器取り扱いの授業を必修化した。
対象年齢は13歳から16歳で、週に1時間、武器の分解と組み立てを学ぶ。アサルトライフル(突撃銃)やピストルの構造を学び、安全な操作方法を習得。実弾は使わず、安全性の高い専用のレーザー銃やレプリカ、エアガンを用いて射撃の正確性を訓練する。そのほか、戦術的救命(ファーストエイド)、サバイバル技術、サイバーセキュリティー、戦時下の脅威への対応などを学ぶ。
学習の目的は、ウクライナやロシア、ベラルーシと国境を接する地理的要因から、国を守る意識を若年層に浸透させることにある。学校での武器学習の義務化に対しては、当然ながら懸念や反対意見もあったが、大規模な抗議運動やボイコットはなかった。
【関連記事】ポーランド首相「ロシアは2027年にもNATOに軍事攻勢」
ポーランドは歴史的に何度もロシアに侵略、分割された過去を持つ。ウクライナでの戦争を間近で見た国民の間では、「次は自分たちの番かもしれない」という危機感が世代を問わず非常に強く、防衛教育の強化は「必須事項」として受け入れられたわけだ。
実際の授業では、男女問わず多くの生徒がゲーム感覚やスポーツ感覚で、楽しみながら取り組んでおり、学校現場で拒絶反応が起きなかったことも義務化がスムーズに進んだ大きな要因と受け取られている。(O)






