
日本各地にはそれぞれご当地ラーメンがある。NHKの「RAMEN JAPAN」は、15分でご当地ラーメンの特長を紹介する番組だが、どれも誕生にまつわる物語があるのが興味深い。
誕生秘話から浮かび上がってくるのは、創業者には満州から引き揚げてきた人が少なくないこと。もう一つは、戦後の食料難の中で、比較的安い値段でおいしく栄養のつくものを提供し、人々の舌と胃袋を満足させてきたということだ。
鳥取県には牛の骨からだしを取る牛骨ラーメンという物がある。1946年、米子に店を出した創業者は満州からの引き揚げ者。2代目店主の門脇美紀子さんによると、肉屋が牛の皮や骨を捨てているのをもらい受けて始まったそうだ。
札幌ラーメンといえば味噌(みそ)味が定番だが、これを考案したのが大宮守人さん。息子で2代目店主の秀雄さんによると、終戦後、札幌では満州から帰還してきた人たちが200軒ほど屋台を開き、その中にあった2、3軒のラーメン屋に客が列をなしているのを見て、守人さんが作り方を 教わり店を始めた。
味噌ラーメンを考案したのは「味噌は世界に誇る調味料であり、栄養食品。体にも生きていくためにも一番いいんじゃないか、というのが親父の最初の思い付きだったみたいだ」という。製麺業の西山孝之さんが守人さんの要望に応え、透明感があり、ぷりぷりの食感を持つ理想の麺を作り上げた。
その物語は、戦後復興と高度経済成長に重なってくるようだ。






