少子化が止まらない。厚生労働省の人口動態統計によると2025年の出生数は67万1000人。死亡数から出生数を引いた自然減は91万8000人。気が付けば農業や介護、飲食業、観光業、建設業などの現場は外国人なしでは成り立たなくなっている。
一般的に外国人比率が10%を超えると、多文化共生社会へ変容すると言われている。直近データでは外国人比率10%超の自治体は27市区町村。最も高い長野県川上村は37・04%。北海道占冠(しむかっぷ)村、赤井川村、長野県南牧村など農業生産地が上位に並ぶ。人口5万人以下では日系ブラジル人が多い群馬県大泉町が20%台、観光地の沖縄県恩納村(おんなそん)、神奈川県箱根町などが10%台だ。
人手不足を毎年約30万人の外国人で補っていくとどうなるのか。日本は外国人比率が3・4%前後だから、まだ大丈夫と思いがちだが、40年ごろには欧米諸国並みの10%台、在留外国人の数は1000万人に達すると専門家は指摘している。
5月21日、法務省・出入国在留管理政策懇談会委員の近藤敦名城大学教授は参院法務委員会の参考人質疑で「外国人(比率)が増えて困るなら、日本国籍を取得しやすくすべきだ」と述べたという。発言の真意を問い質(ただ)したくなる。
今回、改正入管難民法が成立し、在留資格の変更・在留期間の更新手数料は最大10万円、永住許可は同30万円に大幅に引き上げられる。ただ、肝心の帰化申請はなぜか従来通り手数料がかからない。
25年の在留外国人は中国が最多、帰化許可者も中国(3533人)が最も多い。文化、言語、価値観が異なる外国人が地域で過度に増えれば安全・安心・安定が失われる。欧州の轍(てつ)を踏まない。そのためには総量規制の議論は避けては通れない。
(光)






