
新潟県の北越高校ソフトテニス部の部員を乗せたマイクロバスが、他県の高速道路で大破し、17歳の部員が死亡、20人が重軽傷を負った事故。文部科学省と国土交通省は校外活動の移動時の安全確保に向け、局長級の連絡会議を設置し、今月末にも安全対策案をまとめる。
この遠征では、学校側に保護者への配慮、連絡を徹底する意識がまったく見られないのがまずおかしい。たいていの保護者は校外活動についてとても敏感で、移動手段の安全にはかなり神経質になるものだ。
高校教育の一環としての頻繁な遠征活動には疑問符が付く。わが国はすでに高校全入時代を迎えているが、受験生やその保護者にとって特に私立高校の選択は思案のしどころだ。
その一方で、少子化に依然として歯止めがかかっておらず、多くの高校では生徒をいかに確保するかが死活問題になっている。
この年代の子供たちは、関心や興味の対象が極めて多様だ。学校運営の難しさには相当なものがあり、彼らの知識習得や技能向上の欲求を受け止め、それに応えるための工夫を授業で積み重ねていかなければならない。この点は、文武両道を目指す北越高校でも同様だろう。
そう考えると、今回の事故は高校の教育方針の破綻に起因するものだ。小中学校の9年間の義務教育期間を経て、高校の3年間では学力や生きる力を高める。「本来の高校教育はどうあるべきか」という課題と正面から向き合わないと答えは出ない。






