トップコラム中国の「強気と焦り」【上昇気流】

中国の「強気と焦り」【上昇気流】

中国の習近平国家主席=1月29日、北京(AFP時事)
中国の習近平国家主席=1月29日、北京(AFP時事)

 中国の対日批判で最近、「新型軍国主義」という常套(じょうとう)句が使われている。何が従来の軍国主義と違うかというと、個々の防衛政策への批判ではなく、「戦後国際秩序への挑戦」という政治的レッテルを見ても分かるように宣伝戦のための言葉だということだ。

 これに対し、アジア安全保障会議(シャングリラ会合)で小泉進次郎防衛相が「核兵器や戦略爆撃機も持たない国(日本)が『新型軍国主義』と呼ばれるのはおかしいと思わないか」と問い掛けた。中国を念頭に真っ向から反論した形だ。

 中国の主張は日本の歴史認識や国策全体に対するもので、反論自体は噛(か)み合っていない。だが、分かりやすくシンプルで国際的なメッセージとしての発信力は大きい。小泉氏の真骨頂と言えよう。

 それにしても、最近の中国は「強気と焦り」が併存しているかに見える。米中首脳会談で中国の習近平国家主席は激高して高市早苗首相を批判したというから尋常ではない。その後の中露首脳会談の共同声明では「日本の新型軍国主義」への批判を盛り込むという念の入れようだ。

 高市政権の「日本列島を、強く豊かに」路線。これが習氏のお門違いの警戒心を強めているのは間違いない。80年以上前の第2次世界大戦の結果を「国際秩序」と位置付けるのも、焦りの裏返しだろう。

 日本の戦後の国際貢献を冷静に客観視できないのか。「米中」で世界を仕切ろうとした思惑が大きく外れたことも習氏を激高させた原因かもしれない。

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »