トップコラム米国のルーツは太古に【上昇気流】

米国のルーツは太古に【上昇気流】

 米国は今年、建国250年を迎え、独立記念日の7月4日を中心に記念イベントが開催されている。行事は年間を通して行われ、首都ワシントンにある国立肖像画美術館では、常設展「米国大統領」がリニューアルされた

 米国とはどんな国だったのか。歴史家サムエル・モリソンは大著『アメリカの歴史』の序文で、米国史の根底にある不変性をG・E・ウッドベリーの「祖国」と題する詩で象徴的に示した

 「彼女は古い泉から新しい判断力を汲み取り、/やがて、一語ずつ、古い秩序は方向を変え、/正しい道により近く歩み始める。いつの時代であれ、/彼女の創造するところはわずかなものだが、多くのものを失わずに保ちつづける」

 古い泉とは聖書に象徴されるユダヤ・キリスト教の歴史のこと。大統領の就任式では大統領が左手を聖書に置き、右手を挙げて宣誓する。すべての紙幣と硬貨に「われら神を信ず」と記されている

 古い泉から新しい判断力を汲み取るための儀式と言葉なのだ。1776年に独立宣言がトーマス・ジェファソンによって起草され、ベンジャミン・フランクリンとジョン・アダムズによって修正された

 国璽(こくじ)もデザインされたが、フランクリンの示した図案は、紅海を割って渡るモーセの一行と、追っていくファラオの軍団が水没していく場面。「出エジプト」の図で、大西洋を渡った清教徒らが自分たちの体験を重ねていた。米国のルーツは太古にあり、米国はその継承者だ。

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