福島県双葉町にある「東日本大震災・原子力災害伝承館」と東京電力福島第1原発を見学する「視察ツアー」に参加した。先月、天皇陛下御一家が伝承館を訪ねられたばかりで、ツアーは盛況だった
JR郡山駅前からバスは国道288号を1時間余りひた走り、阿武隈高地を経て太平洋側の双葉町に入った。途上、帰還困難区域の山野に朽ちた一軒家が散見され、被災からの歳月の長さを感じさせた
伝承館は2011年3月11日の大地震発生から大津波、原発事故、避難に至る過程を被災者、支援者双方の視点で資料展示し、原子力災害を多角的に伝えている
福島第1原発には、双葉町から近い富岡町にある「東京電力廃炉資料館」で専用バスに乗り換えて入った。構内では立ち並ぶ汚染水タンクと、汚染水を浄化する多核種除去設備(ALPS)を左右に見つつ、水素爆発を起こした1、3、4号機を見下ろせる内陸側で降車。見学デッキで所員から廃炉の進み具合などの説明を受けた
目を転じて太平洋を一望すると、青い海が広がっており、大型カバーで覆われた原子炉建屋と不思議にも対を成していた
視察は短時間コースで1時間弱。乗車の際に渡された放射線の被曝(ひばく)積算測定器の数値は0.01ミリシーベルトで「歯医者さんで歯のレントゲン写真を1枚撮った程度なので、ご安心を」とのことだった。「百聞は一見に如(し)かず」という。視察ツアーは原子力の明日を考えたい方にお勧めしたい。





