
欧州最大の歌謡イベント「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」がウィーンで開かれた。70回目の今回は、パレスチナ自治区ガザへ侵攻を続けるイスラエルの参加に抗議してスペイン、オランダ、アイルランド、スロベニア、アイスランドがボイコットした。
欧州版紅白歌合戦とも言うべきこの歌謡祭、気流子は以前、英国滞在中にテレビで観(み)たが、その熱気、盛り上がりにちょっと感動した。各国が対抗意識を燃やしながら、音楽の持つ普遍性とキリスト教を中心とした共通文化の背景を見せてくれた。
出場歌手が欧州さらに世界へと飛躍するきっかけにもなり得る。1974年、英国で開催された際に「恋のウォータールー」を歌って優勝したスウェーデンのグループ、ABBAがその代表だろう。
2022年以降、ウクライナ侵攻を続けるロシアの参加を認めていない。今回はイスラエル代表が2位だったが、準決勝で歌った時は「ジェノサイド(集団殺戮(さつりく))をやめろ」との掛け声が響いたという。
ジェノサイドは第2次大戦中のナチスによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)がまず思い浮かぶ。その言葉がイスラエルに向けられるようになった。
イスラエルのガザでの軍事行動はテロの根絶が動機であり、ユダヤ人絶滅を掲げたナチスとは異なる。しかし、パレスチナの多くの市民が犠牲になっている事実を容認できない人々が、欧州そして世界にいることを今年の歌謡祭は浮き彫りにした。





