オシント(OSINT)は「Open Source Intelligence」の略で、公開情報から必要な情報を集めて分析し、意思決定に役立てる手法をいう。今、この手法が脚光を浴びている。
情報収集には人が情報源たるヒューミント、通信・電波などのシギントなど手段はいろいろある。オシントは特に珍しい手法ではないが、公開情報を丹念に分析して評価することが、行政や国際機関による情報公開の進展やSNSなどの登場で飛躍的に発展した。
冷戦時代の1980年代初期、同業他社の先輩記者からこんな話を聞いた。翌年度の防衛予算・計画の概要をスクープした。当時の防衛庁はすぐにその情報提供の「犯人捜し」を行ったが、特定できなかった。先輩記者は「既に公開された情報だけを丹念に集め分析した記事だから“犯人”がいるわけないよ」と自慢気だった。
スクープといえば、政官界の中枢にいる情報源をつかむのが記者の手腕でもあった。今や「夜討ち朝駆け」も死語となりつつあり、オシントの発展も時代の変化かもしれない。
もちろん、人的情報源の重要さは変わらない。公開情報が全く正しいとは限らない。ましてやインターネット情報においてをや。
素材の情報をいかに「インテリジェンス」にするか。高市早苗首相の肝煎り政策の一つ、「国家情報局」設置が今夏にも実現する見込みだ。情報の収集方法がいずれにせよ、分析評価、運用には人材の発掘そして育成が最重要事項だ。





