
ロシアがウクライナへ軍事侵攻して、5年目に入った。米国はベネズエラのカラカスに武力侵攻し、大統領夫妻を拘束、拉致した。さらに2月28日には、イスラエルと組んでイランを攻撃して、最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害した。
一方、経済力と軍事力を持った中国は、人民解放軍が国際ルールを無視した「三戦」と言う目に見えない、相手に感じさせない「世論戦、心理戦、法理論戦」を、政治工作条例に組み込んだ。これは戦争に入る前に相手の判断力を鈍らせて、戦っても勝ち目はないと相手に思い込ませる。相手が「刀」を抜く前に、「刀」を持つ意思を持たせないことを目標とした戦略と言われている。
尖閣諸島の周辺海域での中国海警局の「海警」が領海侵犯を繰り返し、海底調査をしている行動もその一つと言える。さらに大東亜戦争後、日本の戦争責任を裁いた東京裁判から中国は対日批判を展開している。これも対日の「三戦」だ。また、台湾の頼清徳総統は4月下旬にアフリカ南部エスワティニ王国訪問予定だったが、セーシェル、モーリシャス、マダガスカルの3カ国が総統専用機の上空飛行許可を取り消した。これも3カ国に対する中国からの圧力があったと、台湾が主張している。
国際連合憲章に基づいた紛争解決策は崩壊して、全く機能しない地球になっていると言える。このような世界に囲まれた日本国民は、「平和憲法」のおかげで、「海洋立国日本」は平和で安全だと信じて、目覚めようとしない。
今こそ日本の地球上の位置を知り、エネルギー、糧食等の現状を思い、取るべき戦略は何かを具体化する時である。まず、GHQ(連合国軍総司令部)に手を入れられた憲法を改正し、独立主権国家として、自国と国民を守る軍隊を持ち、普通の国に生まれ変わることにあると言いたい。しかし日本人の世界観には、大きな問題がある。
海に出て仕事をして、まず気付いたのが、小学校時代から見てきた太平洋中心のメルカトル世界地図だ。地球儀で見る日本の大きさ、日本からの世界各国の方位、距離が全く違う。メルカトルの世界地図は正確ではない。大西洋を中心に、世界地図を描ける人はどれくらいいるのだろうか。かつて帝国海軍の連合艦隊司令長官だった時の、山本五十六大将の写真に地球儀が写っていたのを思い出す。海軍は世界観を地球儀で見ていた。
日本を海洋立国と言うなら、小学校から教室に小さくてもいいので、地球儀を置くことを勧めたい。いろんな場所で講演をすることが多い。事前調整の時に、大きさにはこだわらず、地球儀の用意をお願いしている。今、机の横に置いた地球儀を廻(まわ)しながら、世界観を書いている。(呑舟)





