トップコラム政治に揺れるユーロビジョン オーストリアから

政治に揺れるユーロビジョン オーストリアから

 音楽の都ウィーンで10日から17日まで、第70回ユーロビジョン・ソング・コンテスト(ESC)が開催される。1億5000万人以上が視聴するといわれる欧州最大の国別音楽祭だ。前回のスイス・バーゼル大会でオーストリア代表が優勝したことを受け、今回のウィーン開催となった。

欧州の国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」=2025年5月18日、スイス・バーゼル(AFP時事)
欧州の国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」=2025年5月18日、スイス・バーゼル(AFP時事)

 会場はオーストリア最大の屋内施設ウィーン・シュタットハレで、開催期間中は街全体が音楽イベントに包まれる。

 ESCは1956年に始まり、今年は節目の70回目。35カ国代表のアーティストが集まる。ただ、スペイン、アイルランド、アイスランド、オランダ、スロベニアの5カ国は、イスラエル代表が参加することに反発し、参加を辞退した。これらの国はイスラエルのパレスチナ自治区ガザでの戦闘を批判し、イスラエル代表の排除を求めていたが、欧州放送連合(EBU)がこれを拒否した。

 ESCは音楽コンテストだが、ロシアのウクライナ侵攻を理由にロシア代表の参加が認められないなど、時の政治情勢が大会運営に影響するケースが増えている。大会では放送権や広告収入など巨額の資金が動くとされ、優勝国が事前に決まっているのではないか、審査の公平性に疑問があるといった批判も絶えない。

 スペインは多額の拠出金により予選免除で決勝に進める「ビッグ5」の一角だったが、今回の辞退によりこの枠からも外れる異例の事態となった。また、アイルランドは優勝回数最多の強豪国。ボイコットはESC史上最大規模となる。(O)

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