今年のゴールデンウイークも残すところ、きょう(5日)とあす(6日)の2日間となった。昭和の日(4月29日)から、メーデー(5月1日)、憲法記念日(同3日)、こどもの日(同5日)といろいろな日が並んでいるが、いつも残念に思うのは、日本が敗戦後の占領期を脱して独立(主権)を回復した4月28日が見過ごされやすいことだ。
同日を休日にしようとまでは言わない。だが、日本が歴史上初めて主権を失い、米軍を中心とする連合国軍の占領下に置かれた6年8カ月が、今日に至る日本の在り方を決定付ける期間であったことを考えると、その歴史の重要性は論をまたない。
例えば、2月の総選挙で圧勝した高市早苗首相(自民党総裁)が先月の党大会で、「改正の発議にめどが立ったと言える状態で来年の党大会を迎えたい」と憲法改正に向けた強い意欲を示したことで、現行憲法への関心が高まりつつある。
ところが、それは日本が主権を持たない占領期に制定されており、制定当時の歴史的事実という共通基盤がなければ、改憲派と護憲派の論争は永遠に平行線を辿(たど)ることになるだろう。
制定当時は、政府の憲法草案作りに連合国軍総司令部(GHQ)の「指導」や「積極的助言」があったことは明らかだったが、GHQの具体的な関与やその背景にある米国の占領政策、当時の国際情勢の動向などは、占領下のためほとんど分からなかった。
だが現在は、多くの研究成果を通じ、詳しい状況が明らかになっている。一次資料は、国立国会図書館の電子展示会「日本国憲法の誕生」で多く公開されている。憲法の制定過程も占領政策を離れて理解することはできないので、結局は、占領下の歴史を見直す作業が必要になる。そういう意味からも、日本が主権を回復した日をもっと大切にすべきだ。
(武)





