トップコラム使用目的が4回変わった光華殿【東風西風】

使用目的が4回変わった光華殿【東風西風】

晴れた日の江戸東京たてもの園
晴れた日の江戸東京たてもの園

 都立小金井公園の中に「江戸東京たてもの園」がある。歴史的な建造物が集められ、テーマごとに展示されていて、興味の尽きない博物館だ。

 修復工事の終わったビジターセンター(旧光華殿)を抜けると展示室。紀元二千六百年記念事業をテーマとした展示が行われていて、昭和15年の世界にタイムスリップしたかのようだ。

 展示されているのは、記念スタンプや絵ハガキ、記念章、奉祝会御案内、招待状、演奏会パンフレット、奉祝会食餞御肴(おさかな)熨斗(のし)などで、小品が多い。入り口には「昭和100年と江戸東京たてもの園」と展示名があった。昭和を振り返る企画だ。

 ビジターセンターの建物である旧光華殿は1940年に皇居外苑に建てられ、同年11月10日と11日、国家的行事である「紀元二千六百年式典」が行われたという。寝殿造で、2日間の式典だけのために建てられ、「式殿」と呼ばれたそうだ。

 式典後は解体され、清水組の倉庫で保管されていたが、41年、東京緑地計画として選定された小金井大緑地に移築。光華殿と名付けられ、文部省管轄の国民錬成所に。使われたのは45年10月までで、46年には学習院中等部に移転。さらに4年後、新宿に移転。小金井公園開園に合わせて、54年「武蔵野郷土館」の陳列館として開館した。

 そして今はビジターセンターになっている。14年間で4回も使用目的が変えられた。昭和は実に慌ただしい時代だった。(岳)

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