
沖縄県名護市辺野古沖で「平和学習」中の京都・同志社国際高校2年生、武石知華(たけいし・ともか)さん(17)が、抗議船の転覆で命を落として一カ月余り。事故当日、波浪注意報が出ていたにもかかわらず、事業登録のない非旅客船を使い、教師が同乗しなかった点は、修学旅行の基本すら守られていなかったことを示す。
旅程の現地下見もなく、保護者への説明も不十分だった点を把握し、事態の深刻さを認識した文部科学省は24日、学校法人同志社への直接現地調査で、安全管理状況や学習内容の詳細を確認した。調査は約4時間に及び、学校法人側は安全管理の改善に取り組む姿勢を示したという。
高市早苗政権は特に衆院で強固な基盤を持つ。しかし全国各校が参加する沖縄での「治外法権的」教育実態を放置すれば、少子化時代になお、未来を担う子供たちを守る配慮が足りない、との国民目線の論調は高まろう。少女の犠牲を機に安全点検はもちろん、沖縄に関する文科行政による強い指導が求められる。
沖縄タイムス・琉球新報など地元主要メディアによる事故の報道トーンの弱さは、当初から指摘されている。「オール沖縄」の考え方から国家と対立し、実力行使に訴えてきた抗議船運航団体の政治的背景とも無関係でなかろう。存命の平和丸船長(日本共産党公認で村議選出馬歴を持つ)の党籍すら報じない姿勢は、刑法に触れる過去の過激抗議活動(座り込み、妨害など)でも同様であった。
こうした報道姿勢は、抗議船が「平和学習」の一環として利用される背景をぼかし、結果として学校や行政のチェック機能を弱めている。報道の受け手は「誰が、なぜその船を使ったのか」を十分に知らされないまま、不幸な事故として受け止めてしまいかねない。
沖縄では「平和教育」の名の下に、米軍基地反対の視点が強く強調される研修が毎年多数行われてきた。文科省は学習指導要領で多角的考察を求めながら、こうした沖縄特有の力学を十分に監督できず、事実上野放しにしてきた。
その結果、全国の高校生が辺野古を訪れる際、一方的な「反基地」の視点を刷り込まれるリスクが放置されてきた。事故後に安全徹底・偏向回避の通知を出したが、 沖縄の実情に対する実効的な監督は依然として弱いままだ。
こうした「治外法権」のような沖縄での平和教育により、全国の子供が一方的な視点で洗脳されるリスク状況を国民の目線で深く点検しながら、必要な国会審議を経て、文科省は沖縄での平和教育の在り方を抜本的に是正していかねばならない。
「日本列島」という一体のフレームを強調し、全国民の生命・財産・主権を守り抜くと宣布してきた高市政権。抗議船等の利用には、厳格なリスクアセスメントと事業登録の徹底を義務付けよ。その上で、沖縄の基地問題を学ぶカリキュラムには安全保障上の意義や経済貢献、歴史的事実をバランスよく盛り込むよう、文科省が全国的な指導基準を示すべきだ。
少子化時代に未来を担う子供たちの命と正しい歴史認識を守るため、 高市政権は地方の特殊性を超えた国家としての教育上の責任を、具体的な実行力で示さねばならない。今回の事態を正しい沖縄教育への真の転機にできるか、厳しく問われている。
(駿馬)





