日本の若い女性の間で唐辛子と花椒(かしょう)を使った中国四川省発祥の薬膳スープ「マーラータン(麻辣湯)」が人気だ。2025年の新語・流行語大賞にもノミネートされるほどの人気ぶり。韓国の若者の間ではやっていたものが、SNSを通じて日本のZ世代に伝わったとされ、日本の各地でマーラータンの店が次々と開店している。
長蛇の列ができる店も多く、筆者も、まだ店先に開店祝いの花が飾ってある店に行ってみた。40分ほど並んだ。店内に入って5種類のスープから一つ選び、50種類ほどある野菜や肉、練り物などから好きなものをボウルに入れて中国人スタッフに渡した。
インフルエンサーたちは絶賛していたが、行った店が外れだったのか、正直なところ味はそれほどでもなかった。中国で食べる火鍋の方がはるかにおいしいが、それを言っても仕方がない。
人気を誇る理由の一つに、具材を自由に選べることがあるそうだ。確かに、食材の組み合わせやスープまで自分で自由にカスタマイズできるのは日本の外食ではなかなか見ないシステムだ。
興味深いのは、日本では健康的な薬膳と認識される一方で、中国ではファストフード扱いで健康に悪いとされていることだ。マーラータンの辛味や塩分、スープに浮かぶ油などは刺激物で健康に良くないとされている。
中国で基本的に健康的とされるのは、おかゆなどの味が薄めで、油分の少ない料理だ。同じ料理でも、国が違えば抱くイメージが180度異なるのは興味深い。(M)





