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保護者を悩ます修学旅行

 5月になると、東京でも修学旅行の生徒の姿を見掛けるようになる。今や、修学旅行は保護者にとって頭痛の種である。心配事は二つある。

 一つは、同志社国際高校(私立)の生徒が沖縄の米軍普天間飛行場移設に反対する「抗議船」の転覆事故に遭って死亡し、修学旅行で政治的に偏った平和学習が行われている実態が表面化したことだ。

 公益財団法人「全国修学旅行研究協会」の2024年度「全国修学旅行実施状況調査」によると、公立高校の修学旅行先で多いのは近畿28・6%、沖縄17・3%、関東16・8%の順。行き先を選ぶ場合、都道府県でばらつきが出るのは当然だが、大阪府は沖縄45%、兵庫県は沖縄35%と多くなっている。

 私立高校になると、行き先で最も多いのは沖縄21・7%だった。同志社国際高校がある京都府は64%が沖縄を選んでいる。平和学習と関連があるのかもしれない。

 私立高校では、行き先を海外にする学校も少なくない。公立では5・9%にとどまるが、私立では21・3%もある。行き先は公私共に東南アジア、台湾、韓国、オセアニアが多いが、ヨーロッパは公立が1・7%に対して、私立は10%と違いが出ている。

 そこで保護者を悩ますもう一つの問題は費用だ。行き先が国内の場合、一般的には8万~12万円と言われている。一方、この調査によると、海外では滞在日数にもよるが、最も低い韓国・台湾でも15万~18万円。英国、カナダになると、50万円以上に達する。

 今年度から、高校の授業料無償化が所得制限撤廃となり、全世帯が対象となった。私立高校の支給上限額も引き上げられ、公立・私立問わず実質無償化が拡大した。しかし、修学旅行費をはじめ、授業料以外は自己負担。特に私立の場合、保護者は偏向した平和学習に加え、高額の修学旅行費にも悩まされている。

(森)

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