トップコラム平日の車規制が復活か 韓国から

平日の車規制が復活か 韓国から

 韓国に着任したての頃は車で通勤していた。同じソウル市内の移動だが、朝夕のラッシュはひどく、信号のない漢江沿いの幹線道路でも朝6時台でのろのろ運転になることもあった。休みの日になれば、レジャーや各種行事で遠出する車が一挙に増え、ソウルと地方を結ぶ高速道路はどこも渋滞する。

 そこで近年は、もっぱら地下鉄や専用車線がある路線バスを利用している。車内は混むが、すし詰め状態になる日本の混雑ぶりに比べれば、楽なものだ。

 そんな車社会の韓国で、「車両5部制」の約30年ぶり復活が現実味を帯び始めた。米国のイラン攻撃で中東からの原油輸入の先細りが予想され、主流のガソリン車の走行を規制するためだ。曜日ごとに走行を自制してもらう車を指定するもので、ナンバープレートの末尾番号で土日以外の5日間に振り分ける。

 公共機関ではこれに先駆け、末尾番号が偶数か奇数かで分け、2日に1回休んでもらう「2部制」を施行した。選挙が近いためか、政治家たちは運転手付き高級車の後部座席から降り、自転車や公共交通機関で出勤する姿を〝演出〟している。

 違反には罰則があり、監視カメラで取り締まる。監視カメラといえば、昔は車のナンバーと運転手の顔写真を瞬時に撮影し、後日、罰金支払いの書類が郵送されてきた。ある時、夫の違反書類を開封した妻が血相を変え、夫を問い詰めた。そこには助手席に「謎の女性」が写っていたのだ。真偽は定かでないが、写真の助手席部分が黒塗りにされるようになったのはその種のトラブルが相次いだためだとか。(U)

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