トップコラム無私の愛の世界【心をつむぐ】

無私の愛の世界【心をつむぐ】

 臨死体験を通して死後の世界の実在が知られるようになってきている。物質的地上世界に生きている人間は、死んだら終わりなのではなく、目に見えない続きの世界があって、そこで生き続けるのだという。

 ある日突然、原因不明の病気になり、昏睡(こんすい)状態に陥ったアメリカの脳神経外科医が、肉体は死の境地をさまよいながらも意識は別の世界に行っていた体験を「プルーフ・オブ・ヘヴン」(早川書房)に書き記している。

 そこではある美しい女性が現れて「あなたは深く愛されている」というメッセージを伝える。彼は意識的存在、すなわち神を実感し、その世界は一言に還元すると「愛」の世界であることを体感する。その愛とはただ観念的なものではなく、この世における夫婦や親子で日常的に感じているような具体的なもので、愛が最も純粋で力強い形を取った、妬(ねた)みや利己的な感情のない「無私」の愛だったという。

 彼は医師として患者から幾度となく臨死体験の話を聞いてはいたが、それらはまったくの幻想としか考えていなかった。それが実際に自ら体験したことで人生観が百八十度ひっくり返る。

 「愛されていない人はいない。創造主は一人ひとりに精通した上で目を配り、人間の理解が遠く及ばない深さでわれわれを慈しんでいる。われわれはそのことに気づかなくてはならない時期に来ている」と同医師は語っている。(風)

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »