
戦国時代、国内に数万もあった城郭は、江戸時代の一国一城令で約170~300に激減した。その後も明治維新、先の大戦での空襲で破壊され、創建当時の天守閣は12城にまで減ってしまった。
犬山城(愛知県犬山市)は12城中5城しかない国宝の一つ。天守閣は3層、高さは約19㍍でそれほど大きくはない。しかし木曽川沿いの高さ88㍍の崖の上にそびえているので、川沿いからの眺めが壮観だ。
築城年については1537年説と1601年説があったが、5年前、柱の木を年輪年代法で調査したところ、1585年ごろ伐採されたことが判明。これによって、現存する最古の天守であることが分かった。
犬山城はいわゆる平山城で、平山城の最初は織田信長が築いた安土城である。そこで以前から犬山城は安土城を手本にして造られたのではないかと言われていた。NHKの「歴史探偵」の「国宝五城」で名古屋工業大学の麓和善名誉教授は、犬山城築城が82年の安土城焼失の3年後であることから、その説が確実になったと述べている。
番組では、資料を基に復元された安土城の模型などと比べると、建物中ほどの大屋根、最上階の望楼の屋根や廻縁(まわりえん)などの形が非常によく似ていることが紹介された。琵琶湖畔の丘の上に築かれた安土城と木曽川畔の犬山城は立地も似ている。
この城、2004年まで個人が所有していたというのにも驚く。望楼には初代、成瀬正成に始まり現代までの歴代城主の肖像が飾られている。





