生成AI(人工知能)が面接官となってオンライン上で人物査定を行う「AI面接」。時事通信社が昨年、主要100社を対象に実施した調査では約3割の企業が導入している。
AI面接官は応募者の話し方や視線の置き方、身振り手振りなども分析して観察を行う。もっとも、AI面接〝対策本〟なども出ているから、人間側もそう抵抗はないのかもしれない。「何回か経験すれば、要領は分かってくる」そうだ。
将来の進路決定にもAIが関与してくるという事実を、若者らは既に織り込み済みか。各企業ともAI面接利用は書類選考の補助、応募者の絞り込みという段階だが、人材獲得は経営戦略の根幹を支える生命線だ。
「面接ではデータと勘を生かすが、自分の人間観察がズバリ当たったということは一度もなかった」――新卒の面接を手掛けてある中堅電機メーカーの社長から以前聞いた話だが、人間による人物評価さえ難しい。AI面接を今後どの程度活用すべきか気になるところだ。
一方、ロボットの場合、日本では介護なども手掛ける家庭用ロボットの普及を目指したが、思ったようには進んでいない。
吉川弘之著「帰ってきた機械」では、現代社会について「さまざまな人工物と人間との総体として社会システムが存在しているのだが、それを一つの統合したシステムとして捉えようとする視点が欠けている」と。日本人は案外、心底では人工物に信を置いていないかも?






