
白人や黒人の若者が「中国人になる」という冗談めかしたハッシュタグと共に、中国の伝統的な健康法である気功の練習や、りんごを煮出した湯を飲む姿を投稿している。他にも、白湯を飲むことや家の中では靴ではなくスリッパで過ごすことが中国式の生活スタイルとして米国の若者を中心にSNSで流行し、注目を集めている。英語で「中国」と「最大化する」を意味する英単語を組み合わせた「チャイナマキシング」という新しいネット用語も生まれた。
米国ではアジア人への無意識的な差別や嘲笑があると聞いたことがある。中国のプロパガンダの影響もあるだろうが、米中が緊張し、新型コロナウイルスの流行で最近までアジア人への風当たりが強かったことを考えると、中国式の生活スタイルが米国で流行するのは興味深い。中国では「中国が長い歴史の中で培った知恵は中国人に深く根付いていて、人類にとっても貴重な財産だ」と、この流行を受け止める人もいる。
日本にも家でスリッパを履いたり白湯を飲んだりと中国と共通する生活習慣がある。アジア人ではない若者が「中国人になる」としながら新しい生活スタイルを取り入れる様子は新鮮味があった。
ただ、チャイナマキシング関連の動画投稿をしばらく見ているうちに、次第に違和感を覚えるようになった。全ての投稿者がそうではないが、多くの場合SNSでただ注目を集めるために、普段しないことを面白おかしく中国式の生活スタイルとして「消費」していることに気付いたからだ。
他国の生活習慣を経験することは悪いことではないが、エンタメのように消費するのには疑問を感じる。今はチャイナマキシング関連の動画を見ると、何とも言えない気持ちになる。(M)






