第26代海上幕僚長である古庄幸一さんの講演を聴く機会があった。現在は靖国神社内に事務所を置く「英霊にこたえる会」の会長をボランティアで務められている。その38年に及ぶ“防人(さきもり)”としての経験からも国家の要諦は「教育」であるという。
海上自衛隊の幹部候補生学校を卒業した実習幹部は、練習艦隊で半年近く遠洋航海に臨む。各国の寄港地では日本のことをよく聞かれる。まずは異文化交流・親善の最前線に立つことを自覚するわけだ。
入港の際は事前に水質検査が必須という。外国では生水が飲めず、「水と安全はタダ」というわが国の“常識”は通じない。航海出発前の1週間は寄港地の国などの文化・風習、そして何より日本文化の伝統や歴史も改めて学ぶ。
古庄さんは、子供の頃から世界観を醸成する教育が必要だと指摘する。例えば、日本を中心に描かれるメルカトル図法の地図だけでなく、地球儀で各国の位置付けを俯瞰(ふかん)する見方だ。
元来、航海は星の位置を見て進路を修正した。現代は衛星情報で位置を把握できるが、いざという時の対処は不可欠だろう。自らの立ち位置を常に認識しておくことだ。
今国会では、日の丸を傷つけたり汚したりする行為を罰する「国旗損壊罪」創設も焦点となる。野党の一部も賛同している。日本の文化伝統の象徴でもある日の丸がないがしろにされてはならない。総選挙で大勝した高市自民党は負託に応え「羅針盤」に沿った舵取りを進めてほしい。






