「未来は与えられるものではなく、自らの手で切り拓(ひら)くもの」――。先の総選挙での高市早苗首相のメッセージだ。閉幕したミラノ・コルティナ冬季五輪のモットーは「It’s Your Vibe(あなたらしさ)」だった。
バイブとは「雰囲気。醸し出す空気」のこと。総選挙では高市首相が「推し活」の旋風を巻き起こし、冬季五輪では日本勢が「自分らしさ」を発揮し歴代最多の24個のメダルを獲得した。いずれもバイブに圧倒された。
未来は今冬のトレンドだった気がする。自民党だけでなく、「未来は明るいと信じられる国へ」をスローガンにしたチームみらいも飛躍し、総選挙後の世論調査では野党1位の支持率を得ている(読売新聞2月20日付)。
「若者は未来を語り、老人は過去を語る」ともいう。自民もみらいも勝因は若者からの高い支持だった。みらいの安野貴博党首のモットーは「他党批判は一切しない」。公約には未来志向の施策が並ぶ。
もとより過去を語ることも大切だ。みらいはどうかと公約を繰ってみると「幕末、長岡藩の小林虎三郎が救援米を教育の原資に変えた『米百俵』の精神」に学べとあった。小泉純一郎元首相が所信表明演説で語った逸話。を取り上げている。
防衛費増を軍国主義の復活とか、スパイ防止法を特高再来とか、そんな他党批判に明け暮れる「老兵」は消え去るのみ。ひょっとすると、みらいは大政党に化けるかも。そんなバイブを感じさせる早春である。






