トップコラム安らぎ求める若者 フランスから

安らぎ求める若者 フランスから

 フランスの若者(18歳から30歳)の間で「カップルで過ごすのが理想」との考えが広がっている。最新の調査によると、理想の生活スタイルはカップルで過ごすことという回答が前年比9ポイント増加した。カップルよりも個人の自由を追求しそうなフランスの意外な保守化に専門家たちは彼らを取り巻く不確かな環境が影響していると分析している。
 ウクライナやイスラエルでの紛争、米中対立、気候変動、物価高など彼らを取り巻く環境は極めて厳しい。その結果、極度の不安とストレスを感じることが多く、本能的に安らぎや癒やしを求め、「人間が歴史的な経験から知っている営み」に回帰する方向に向かっているというわけだ。

 一方で結婚願望は同じ層で41%と過半数を下回り決して高くない。結婚よりも仕事、安定、生活基盤を優先する傾向は変わっていない。実際、最新の統計では結婚年齢は女性で平均37・3歳と上昇傾向にある。結婚は人生の必須条件になっていない。

 30歳までの多くの若者の親は離婚経験があり、そのことも結婚願望を下げているが、フランス国立統計経済研究所(INSEE)の発表では2022年以降、結婚件数は増加しているという。

 3年前から同棲していた友人の娘、ルシルさんは今年4月、正式に結婚することを決めた。なんと彼女の親も30年来の事実婚から法律婚に昨年切り替えたばかりだ。

 コロナ禍が転機になったという分析もあり、未来への不安が若者を結婚へと向かわせているのかもしれない。(A)

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