
観光地として知られるパラワン島で、インフルエンサーの女性が有毒な「デビルクラブ」を食べた後に死亡する事故が起きた。
女性は地元で捕獲したカニを調理し、家族と一緒に食べる様子を動画で配信していた。その後、体調を崩して病院に搬送されたが、帰らぬ人となった。動画が拡散された後に死亡が判明し、多くの視聴者に衝撃が広がった。
女性が住んでいた村の村長は、「彼女と夫は漁師で、危険なデビルクラブのことを知らないはずはない」と困惑した表情で語る。この村で、デビルクラブを食べて亡くなったのは3人目だという。
デビルクラブは、薄茶色に茶褐色がかった斑点があり、ごく普通のカニに見える。しかし実際には、テトロドトキシンやサキシトキシンといった、フグにも匹敵する強力な神経毒が身や殻に含まれている。加熱や煮沸をしてもその毒性は失われず、極めて危険な生物だ。
SNSでは、珍しい食材や過激な体験ほど注目を集めやすい。この女性もそれを狙ったのか。しかし、一時的に消費される話題性のために命を懸ける代償は、あまりにも大きい。バイクの危険走行を配信して批判が殺到したり、摘発されたりする例が相次ぐように、SNSには「危ないほど伸びる」という空気が確かに存在する。
バズることと安全をどうてんびんに掛けるのか。この出来事は、SNS時代の危うさを、社会に突き付けている。(F)





