
大相撲初場所は、新大関の安青錦が2場所連続2度目の優勝を果たした。新関脇からの2場所連続は伝説の名横綱、双葉山以来89年ぶりという。3月の春場所で綱とりに挑む。
あっぱれな戦いぶりだった。前傾姿勢を崩さずに果敢に前に出る。今場所もそんな相撲を貫いた。
優勝から一夜明けての感想は「自分の相撲を取れば結果はついてくると改めて思った」。自分の相撲で優勝できるという確信を得たということだ。落ち着いた寡黙な感じは、昔はいたであろう日本の侍を思わせる。戦火の祖国ウクライナを後に日本で一人、文字通り裸一貫で戦う。覚悟が他の力士とは違うように思われる。
NHK解説者の琴風浩一さんが、安青錦の横綱昇進は時間の問題という雰囲気で、横綱の豊昇龍、大の里と安青錦の3力士は、大の里が安青錦に強く、豊昇龍が大の里に強く、安青錦は豊昇龍に強いという「三すくみ」の関係にあることを指摘していた。今場所もその関係がはっきり出たが、合口というのは確かにあって、だから相撲は面白いのだろう。
優勝決定戦で敗れた熱海富士は、2度目のチャンスを逃した。この悔しさをバネにもっともっと力を付けてもらいたい。「まだ時期じゃないと、相撲の神様が言っているのかもしれない」と言う一方で「もっと自信を持って相撲が取れたら、優勝できたと思う」と前を向く。
体に恵まれた熱海富士が、心を強くし、技を磨けば、三役からさらに上が望めるはずだ。






