
近所にある小さな神社に初詣をした。普段と違って人通りが多いが、混雑するほどではなかった。神社の前は広い公園で中央に広場があり、細流や池があり、マツ、センダン、ムクロジなど木々も豊富だ。
サザンカが満開で、小学校の児童らが植樹した白いウメの花も満開。そして、スイセンが花を咲かせていた。福井市に住む知人から送られてきた年賀状には「越前水仙」の写真が掲載されていた。
この知人のお国自慢には感動し、感心した。歳時記を開いたら、こんな句があった。「水仙に光微塵(みじん)の渚(なぎさ)あり」(水原秋櫻子<みずはら しゅうおうし>)。海に陽光が反射して細かく瞬き、陸にはスイセンの群生。
どこで詠まれたか不明だが、やはり越前を連想させた。ここは日本水仙三大群生地の一つで、2021年3月に「越前海岸の水仙畑」が国の重要文化的景観に選定された。花の栽培地としては初めての選定。
近代になって群生していたスイセンを棚田に移植し、栽培するようになると、美しい里山景観をつくった。地元の人々の生業(なりわい)ともなって、正月の飾り花として「越前水仙」の名が知られるように。
福井県内陸部の山地は冬、曇天が多く、雪が大量に降る。しかし、海岸沿いは対馬暖流の影響で比較的温暖で、晴れる日もある。今月17日から2月1日まで「第51回越前海岸水仙まつり」が開催される。年賀状の写真を見ると、黄色い蕊(しべ)を包んだ白い花々が同じ方向を向き、陽光に笑顔を見せているかのようだ。






