今年もらった年賀状で、娘に人工知能(AI)の使い方を教わって以来、庭に植える苗木の育て方に始まり、作文の推敲(すいこう)、文章の翻訳までAIを「秘書」として使い重宝しているという友人の得意げな様子を伝えるものがあった。
なるほど高齢者でも毛嫌いしない限り、AIは生活を便利にするために利用できるのだなあと改めて思わされる。
政府は昨年末、AIの開発・利活用に関する初の「基本計画」を決定した。技術革新とリスク管理を両立させ「信頼できるAIを創る」と明記し、「世界で最もAIを開発・活用しやすい国を目指す」との目標を打ち出した。「フィジカルAI」「AIロボット」開発こそ「日本の勝ち筋」としている。
わが国は産業用ロボット製作で世界のトップランナーだったが、1990年ごろにその延長線上の技術の到達点が見え、通産省(当時)の大型プロジェクト「極限作業ロボット」は最終段階を迎えた。
その後ロボット開発に携わる研究者らの間で、人間の代替としてのロボット、人間に似たロボット、多数の人々にサービスを提供することのできるロボットなどが提案されたが、実らなかった。
しかし「頭脳となるAIの研究・開発は『人工物と人間との共存関係とは何かの追究』に尽きる」と見る日本の研究者は多い。その研究者らの夢を実現できる時が来たということだ。政府が音頭を取り産官学共同を果たせば、AIロボットはまさに日本の勝ち筋となろう。






