トップコラム仕事があってもホームレス フランスから

仕事があってもホームレス フランスから

 フランスには推定で35万人もの路上生活者がいると言われ、寒波の冬には路上で凍死する人もいる。大手コンサルタント会社で経理を担当するミカエルさんは数年前から、週末、人道支援団体の活動に加わり、ホームレスの人々の支援を行っている。
 動機を聞けば、「自分も地方から出てきた時に、あまりの家賃の高さにホームレスになりかけたからだ」という。ファストフード店で働くブノワさんは、パリ市内の家賃の高騰で、もらっている最低賃金では家賃を払えないので、路上生活をしているそうだ。

 そんなホームレスのために、コンサル会社などの民間企業が、夜から朝にかけて会議室を寝床として提供するサービスが増えているという。

 調査会社によるとオフィスの使用率は30%前後で、空いているケースが多いという。そこで、私物のない会議室を午後7時すぎから朝8時前後までホームレスに無料で提供する企業が増えている。利用者は決して会議室以外の部屋には入らない決まりになっており、今のところトラブルは皆無という。

 フランスではアパートを借りる場合、基本的に家賃の3倍の給与所得証明が必要だ。冬の極寒の時期、使わなくなった地下鉄駅や無人の倉庫などを役所がホームレスに短期宿泊所として提供しているが、数は足りていない。

 最近は社員が積極的にホームレス支援に関わる企業が増えている。貸し出す会議室の近くにトイレ、シャワーを設置し、倉庫に布団を用意している会社もある。(A)

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