
大規模太陽光発電所(メガソーラー)の設置への支援制度について、政府は廃止も含め検討することを決めた。森林伐採や山間部の不自然な整地による設置は環境破壊などを引き起こしかねないためだ。
メガソーラーを巡り、北海道の釧路湿原国立公園の周辺で森林伐採などが進み、釧路市議会で設置を規制する条例が可決されるなど問題が顕在化している。2021年に静岡県熱海市で起きた大規模な土石流災害の直接的な原因は盛り土の崩落だったが、メガソーラー設置のための開発行為との関連が指摘された。一事が万事、自然環境への影響が懸念される。
森林は所有物であり、所有者の判断によってどのようにも利用できる。皆伐してゴルフ場にすることも、広葉樹から針葉樹に植え替えることもできる。その森林を公共の利益のために役立てるとは限らない。これでは困る。
11年の東日本大震災以降進めてきたメガソーラーの普及促進策をやめ、効率がよく環境に優しいエネルギー源を推奨すべし。
わが国は明治時代、森林の伐採が進み、それによって河川の氾濫はさらに多くなった。政府は森林伐採による水害への対策として堤防工事や大小のダム建設に頼った。ダムには寿命があり、自然環境を損ねた面もあるが、水力発電や洪水調節にも活用できる。
ダム建設と共に森林の保護、育成は国のエネルギー・経済政策でもあった。苦闘の治山治水の歴史を思うと、自然保護への思いが先立つ。






