韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」
中国は西側諸国とは異なっている。『「中国」という捏造』(ビル・ヘイトン著、草思社)を読んでつくづく考えさせられた。「台湾有事」問題でも日本人とは発想が違うと思う人は多いだろう。
この本の中に2014年、中国の習近平国家主席がベルリンでドイツのメルケル首相(当時)と会った時の話が登場する。メルケル氏のスタッフが贈り物に用意したのは、1718年に清朝の康熙帝に献上された中国の地図だ。
イエズス会宣教師の技術的助言の下、清朝の役人が10年間かけた大掛かりな測量で製作したもの。フランスでも複製、印刷され、それを基にドイツで1750年に印刷された版だ。
この地図には明王朝の領土しか描かれておらず、清朝が拡大した満州、モンゴル、チベット、新疆は含まれていなかった。台湾も別の色だ。これは善意なのか冷遇なのか、習氏は真意が測れなかった。
ともかく、この地図は別の地図に差し替えられて報道されたという。それは英国人地図製作者が1844年に作ったもので、チベットや新疆が含まれていた。
ヘイトン氏は英国の言論人で、逆のケースを提示する。メルケル氏が、ドイツ西部の領土の大部分が省かれた18世紀プロイセンの地図を贈られた場合どうか。単なる骨董(こっとう)品として喜んだだけだろう、と。だが習氏は、300年前に中国の国土が違っていた事実を認めることができなかった。そこにヘイトン氏は中国のアイデンティティーの脆弱(ぜいじゃく)さを見る。
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。
「セゲイルボ」






