
東京電力の柏崎刈羽原発の再稼働が容認され、北海道の泊原発も容認された。人工知能(AI)や量子などの先端産業で高エネルギーが必要とされる時代が到来し、国と住民、事業体の思惑がようやく一致した。
停止から今日まで14年近く、安全対策強化や作業員の訓練のための期間だったわけだが、決して短い時間ではなく、技術者の流出も少なくなかった。しかし原発施設といえど一つの機械、建造物であり、再稼働後も故障やトラブルは当然あり得る。
それへの対応は十全か。企業と住民との間でこれまで安全対策について齟齬(そご)や誤解が生まれたのは、事故対処の仕方で相互理解が進まなかったことが理由の一つに挙げられる。国民の目は厳しく、トラブルなどに対しさらに敏感になることが予想される。
東電は住民との交流を増やし、意思疎通を行える環境を整えて信頼関係を強固にする努力がぜひ必要だ。再稼働の前後はより社内のガバナンスが問われるし、企業と従業員の間で共有しないといけない行動規範もしっかり確認してほしい。
そんな折、中部電力浜岡原発の安全対策工事で不適切事案が20件判明し、副社長らが辞任した。2013年に新規制基準が導入され、工事の仕様変更が必要となったが、担当部門が社内の必要な手続きを怠って発注したという。
不適切事案が浜岡原発の再稼働の時期にどう影響するのか分からないが、原発の最大限活用の機運が高まっている時に残念至極。






