トップコラム日本を恐れる? 中国【上昇気流】

日本を恐れる? 中国【上昇気流】

参院本会議で答弁する高市早苗首相=3日、国会内

 中国は高市早苗首相の「台湾有事」発言に、なぜこれほど過剰反応するのか。いや、中国はこの機会を捉えて生意気な高市首相を潰(つぶ)し、万全な対日優位を狙うため、あえて一連の強硬姿勢を取っている――。

 別の見方も想像する。高市首相が対中戦略的な意図で発言したかどうかは関係ない。首相の言葉は重いからそれが全てだ。立憲民主党の岡田克也衆院議員の執拗(しつよう)な詰問に誠実に答えたつもりが思わぬ反響を生んだ。

 「戦艦を使って武力行使を伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になり得るケース」と述べたが、断定ではない。しかも、再三「個別具体的な状況に即して全ての情報を総合して判断する」と従来の政府見解に変更のないことを強調している。

 だが中国は、日本が自らの強い意志を発信したと受け止めた。従来、わが国の首相は中国を慮(おもんぱか)って腫れ物に触るような国会答弁に終始した。これでは「抑止」にならない。中国はその足元を見て「サラミ戦術」で覇権を拡大してきた。

 それが、中国にとって核心である「台湾」を巡って日本の姿勢が一変したかに見えた。これでは今後、対日「位取り」外交はできなくなる恐れがあるというわけだ。

 自分のやることに対して必ず相手も同じやり方で来る、日本もそう出てきたかと誤解する。鏡に映った自らを見て警戒し、闘うモードに入る猫を思わせる。「抑止する」(deter)は「恐怖」を意味するラテン語が語源。その効果はあったようだ。

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