
12月に入ると、クリスマスツリー用のもみの木を至る所で見掛けるようになる。園芸店やスーパーの駐車場にも本物のもみの木がずらりと並ぶ。週末ともなれば、車の屋根に大きなツリーをくくり付けて移動する人たちをあちこちで見掛ける。
筆者の近所の園芸店も例外ではない。ツリーがひしめくように並び、木製の小屋にはリースや雪の結晶の装飾品が飾られ、訪れる人が写真を撮るスポットにもなっている。
本物のもみの木は1本100㌦以上のものも多く、決して安くはない。水やりや落ちた葉の掃除など、手入れも欠かせない上、数週間で枯れてしまうため、シーズンが終われば処分する必要がある。そのため、筆者のように本物に引かれつつも、人工ツリーを選択する人も多い。
それでも本物を選ぶ人が多いのは、独特の香りや存在感がクリスマスムードを盛り上げてくれるからだ。特に今年は、例年にも増して自家用車でもみの木を運ぶ光景を多く見掛ける気がする。
それには理由があった。人工ツリーの多くは中国製であり、トランプ関税の影響を受け、価格が1~2割上昇しているという。消費者の間では「それなら本物を」と考える人が増え、実際に本物のツリーの売り上げが伸びていると報じられている。
関税によって物価高が懸念される一方、結果として本物志向が高まっているのは興味深い現象だ。米中関係という国際政治の動きは、米国人のクリスマスの過ごし方にも影響を与えている。(Y)






